院長ブログ

⑦『再発予防』は免疫細胞が主役、のエビデンス。

皆様こんにちは。

さて、ESMOスコアで「5」及び「4」の高評価を得た

近年の抗がん剤を御紹介してきました。

ところで、このブログの第3回でも触れましたが

EMSOスコアの評価方法には2通りあります。

『5~1』で表す方法と、

『A,B,C,』で表す方法です。

通信簿のような 5~1の評価方法は

「進行がんに対する治療」に対して用いられます。

すなわち、がんの進行を抑えることを

目的とした治療に対してです。

一般的に想像される抗がん剤治療は

概ねこの範疇(はんちゅう)でしょう。

再発したがんに対する治療は

全てこのカテゴリーに入ります。


他方、A,B,Cでのランク分けは、

初発のがんを手術で取った後

「再発予防」の目的で一定期間のみ行われる

抗がん剤治療の評価に用いられます。

すなわち、完治率を上げる治療に対し

評価したものです。

では今からこの再発予防目的の治療でEMSOスコアの

「A」,もしくは「B」を獲得した薬剤をご紹介します。

ただし、実は2009年~2013年に承認され

かつEMSOスコアが測定できた抗がん剤治療において

術後の「再発予防」を目的とした治験数自体が大変少なく、

わずか3つの試験しかありません。

さらに、3つの試験のうち2つは、以下に記したように

Trastuzumab(ハーセプチン)について

調べたものです。

Trastuzumab(ハーセプチン)の再発予防効果を調べた結果、

1つの試験では最終的に10年生存率で

8.8%の改善があったとして「A」判定

もう1つの試験では5年生存率で5.0%の改善で

惜しくもぎりぎり「B」判定でした。

しかし例えば5.1%ならA判定に入っておりましたので、

これはもうほぼA判定と言っても良いでしょう。

内容はすなわち、

Her2陽性の乳がん術後にTrastuzumab(ハーセプチン)を

ドセタキセルなど他の抗がん剤と併用しつつ使用すると

Trastuzumab(ハーセプチン)を入れない場合と比べて

がんの再発が予防されたということです。

また、Trastuzumab(ハーセプチン)の副作用も

概ね許容範囲であったという結果です。


あと1つ、再発予防のお薬は

Mifamurtide(メパクト)と呼ばれる

「骨肉腫」に対する治療薬が調べられています。

骨肉腫の外科切除後に再発予防のために用いられます。

Mifamurtide(メパクト)は、

マクロファージや単球に働きかける作用が主で

まさに直球の免疫療法です。

今まで使用されていた3~4つの殺細胞性抗がん剤、例えば

シスプラチン、ドキソルビシン、メソトレキセート、イホマイドに

追加して、この Mifamurtide(メパクト)を使用することで

抗がん剤のダメージによる死亡リスクを30%も軽減し、

6年間の長期観察でMifamurtideを加えた群は

生存率が8%高くなりました。

このためMifamurtide(メパクト)も「A」判定となりました。


結論は以下の通りです。

再発予防、すなわち完治率を上げることを目的に臨床試験が行われ、

2009年~2013年に認可された抗がん剤は

Trastuzumab(ハーセプチン)と、Mifamurtide(メパクト)の

2剤のみ。

いずれの薬も、抗がん剤というより「免疫治療薬」です。

免疫細胞「がん幹細胞」を減少させる力を持つため、

この「がん幹細胞」が減ることによって、予後が延長したり

寛解状態が維持されたり、完治に近い状態を保つことが

できるのだろうと思います。

これはまだ私の仮説ですが、いずれは必ず証明されるでしょう。




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心斎橋スリーアロークリニック

田中陽一郎

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カテゴリ: 抗癌剤

2018/03/04(Sun)14:28

心斎橋スリーアロークリニック 院長 田中 陽一郎

プロフィール -履歴・経歴-

実父の癌が免疫療法との接点となり免疫療法・温熱療法の第一人者である照沼裕先生に師事。数百例の免疫治療を経験。2009年5月に当クリニックを開院。

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