用語集
免疫療法とは身体が持っている自然治癒力を活性化し増幅させる事によって、がん細胞やウイルス・細菌感染を治療する方法。NK細胞、T細胞と呼ばれる免疫細胞を体外で増やして点滴する方法が一般的。
抗がん剤と違って副作用がほとんどない。間接的に免疫力を賦活する温熱療法も広義では免疫療法の側面を持っている。
NKとはNatural Killer(ナチュラルキラー)の略。体内でがん細胞やウイルス感染細胞を見分け殺す働きを担っている。リンパ球の一種。健康な人でも日常一定の頻度で突然変異が起こり癌細胞が発生しているが、発育する前にNK細胞によって潰されている。NK細胞の機能は青年期に最も高く、四十歳代で半減し高齢者では著しく低い。発癌の年齢分布とちょうど逆になっている。
白血球から分化して生成される。がん細胞を取り込んだ後、そのがん細胞に特徴的な目印(抗原)をT細胞に伝え教育するという重要な役割を持つ。抗原提示細胞。
CTLとはcytotoxicT lymphocyteの略。細胞傷害性T細胞、キラーT細胞とも呼ばれるリンパ球。樹状細胞により抗原情報(ウイルスやがん細胞などの情報)を教育されたT細胞の事で、この情報をもとに敵を追いかけて狙い撃ちする。
ハイパーサーミア(温熱療法)とは、ヒトの細胞は42.5(〜43)℃以上に温度が上がると急速に死んでしまうという原理を利用して、がん細胞の温度だけを選択的に上昇させて、“がん”を死滅させてしまおうと考案された治療法。
身体を温めることで免疫細胞が活性化する効果や、抗がん剤の効きを良くしかつ副作用を軽減する効果もある。国内では唯一、山本ビニター社の「サーモトロンRF8」という機械だけが認可されている。
ビタミンCは別名アスコルビン酸と言い、人間の体内では合成できない。水溶性であるため尿から排泄される。高濃度では活性酸素の一種である過酸化水素を発生し、正常細胞に影響を与えずにがん細胞を選択的に傷害することが2005年米国科学
アカデミー紀要に発表された。正常細胞は抗酸化物質のカタラーゼを含み、過酸化水素が無毒化されるため影響を受けない。
高濃度ビタミンCは抗がん剤の副作用を軽減し、標準治療の効果を高める効果も指摘されている。点滴によってビタミンCの血中濃度を400mg/dl
にまで高める事を目標とする。現在アメリカでは約1万人のドクターが臨床に取り入れている。
最低限の抗がん剤を使用しながら、がんの増殖を抑制し普通の日常生活を送りつつ治療するための方法。抗がん剤使用の目的を「がんの治癒」ではなく「がんとの共生」に絞っている。腫瘍の縮小ではなく休眠させることを目標とする。通常のが ん治療で投与される量よりも少ない抗がん剤を使用することで、抗がん剤の副作用は軽減される。免疫療法や温熱療法と併用することにより、少ない量で充分な効果の発揮を期待する。
病院などで行われる健康保険適応のがん治療のことで、「通常量の抗がん剤治療」「放射線治療」「外科的手術」を指す。これらを三大標準治療と言う。
薬を投与したときに出る、期待した作用(主作用)以外の作用・症状の事。例えば、抗がん剤では抗腫瘍効果を期待するが、それ以外に副作用として吐き気、脱毛、白血球減少などの症状が出る。主作用と副作用はあらゆる薬に存在する。
がん細胞が、発生した部位から血流やリンパ流に乗って他の臓器へ移行し増殖成長すること。
「分離」という意味のギリシャ語に由来。血液からある物質を分離採取すること。免疫細胞療法では白血球の一種である『単球・リンパ球』を分離採取する。献血施設ではよく『血小板』の分離採取(アフェレーシス)が行われている。その他、血 中の悪玉コレステロールとして知られる『LDLコレステロール』が異常高値となる疾患の治療として、血中からLDLを除去する「LDLアフェレーシス」が行われることがある。
Quality of Life の略。患者の生活の質のこと。近年、医療ケアは、病気に対する数値上の治療効果だけでなく、患者の生活の質を良好に維持できるかどうかも選択判断に含めるべきであるという考えが広まっている。
手術などで目に見えるがんをすべて除去した後に、またがんが現れること。 治療終了後、5年間再発や転移がない場合を「完治」(治癒)と呼ぶ。
がんにより引き起こされる心身の辛さを和らげるためのケア。主に苦痛を和らげQOLを高めるための対応策を指す。末期医療とみなされがちだが、近年はがん治療の初期段階から重視されつつある。
がんの進行度を表す尺度。I、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ期に分類する。Ⅳ期が最も進行している。
がん細胞に特有な分子に狙いを定めて攻撃できる治療薬。遺伝子学の発展により近年続々と登場してきた。イレッサ、ハーセプチン、アバスチンなどがあり、その作用機序からいずれも免疫療法と相性が良いとされる。
CR: (Complete Response) 完全寛解・著効 → 全病変の消失が4週以上持続
PR:(Partial Response)部分寛解・有効 → 30%以上の縮小が4週以上持続
PD: (Progressive Disease) 進行・増悪 → 20%以上の増大または新病変の出現
SD:(Stable Disease) 不変 → PRにもPDにも該当しない変化