院長ブログ
がんと闘うの最近のブログ記事
がんは小さくならない方が長生きできる。(2011年ASCOより)③
2011/06/10(Fri)00:06
皆様こんにちは。
さて、がんが小さくならないと不安ですよね。
何だか治療が効いた感じがしない。
現状維持より、さらにもっと!と思うのが人情です。
しかし、『大きくも小さくもならない状態』 が
一番ベストなのです、本当は。
実は、これはがん治療を一生懸命にやっている医療者なら
皆、うすうす気づいていた事だと思います。
副作用を我慢して大量の抗がん剤を使い
がんを無理やり小さくしても、
それ以上のスピードで大きくなってしまうのです。
抗がん剤で免疫力が落ちているので
その分、はね返りが大きいわけです。
言わば、『作用・反作用の法則』 のように
強く押すと、強く押し返されるのです。
そして強く押したぶんだけ、体力が消費されます。
ですので当院では
抗がん剤をしばしば使いますが、
必要最小限を目指します。
がんがどんどん小さくなるとむしろ逆に心配します。
治療によって体力は奪われていないだろうか、と。
進行がんでは無理をせず、がんの休眠を目指しましょう。
それが、医学的にも最も価値があるとされる
全生存期間(Over all survival 【OS】) をも延ばすのですから。
あきらめないがん治療専門
心斎橋スリーアロークリニック
田中陽一郎
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がんは小さくならない方が長生きできる。(2011年ASCOより)②
2011/06/09(Thu)00:04
皆様こんにちは。
さて、がん治療ではよく
『奏功率』 という言葉が使われますね。
これは、ある治療によって
がんが小さくなった人の割合の事です。
ここには 『現状維持』 だった人は
含まれていません。
大きくならず、小さくもならずの状態は
従来の判定では 『奏功』 したと認められませんでした。
これに対し、『病勢コントロール率』 と呼ばれる判定は
大きくも小さくもならない、『現状維持』 の人を
含めた割合です。
今まで、医学界では圧倒的に
『奏功率』 が重要視されてきました。
確かに、がんが小さくなることは素晴らしく
現状維持と言われると、
ちょっと 『ショボい』 感じがするのは自然です。
しかし、今回のASCO 2011
(米国臨床腫瘍学会)で発表された内容は
それをくつがえしました。
がんが小さくなることは
寿命にとって、それほど重要ではない!
あまり大きくならなければ良い!
むしろそちらの方が優れている、と。
1000人以上の詳細な解析を行ってみたら
『奏功した人(抗がん剤でがんが小さくなった人)』 より
『病勢コントロールできた人(現状維持の人)』 の方が、
全生存期間 が延びていたからです。
すなわち、治療の結果がボチボチの人が
実は長生きをする場合が多いという事です。
<つづく>
あきらめないがん治療専門
心斎橋スリーアロークリニック
田中陽一郎
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がんは小さくならない方が長生きできる。(2011年ASCOより)①
2011/06/08(Wed)08:42
皆様こんにちは。
さて、6月3日から7日までアメリカのシカゴで
米国臨床腫瘍学会(ASCO)が開かれました。
毎年1回開催されている大会で、
ここでの発表は世界中のがん治療に影響を与えます。
今回、Jingyi Liu らが
1159人 もの乳がん患者 のデータを用いて
解析した結果は興味深いものでした。
高いレベルの論文審査をクリアしたデータですから
非常に信憑性が高いものです。
これは端的に言うと、
『がんは治療で小さくならない方が長生きできる。』
という結果発表です。
<つづく>
あきらめないがん治療専門
心斎橋スリーアロークリニック
田中陽一郎
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飛行機の操縦とがん退治
2011/06/06(Mon)10:21
皆様こんにちは。
さて、がん治療はあたかも
飛行機の操縦によく似た面があります。
滑走路に着陸させるためには
しっかり方向を見定め、
常に微調整をかけて航路からずれないように
しておかなければいけません。
はずれた位置からいきなり着陸させようとしても
これは非常に危険で困難な作業になります。
免疫治療は、飛行機の操縦で言えば
航路を外れようとする飛行機を
ちょっとずつ、ちょっとずつ、
航路へと修正する働きがあると思います。
例えば実際、今の戦闘機は
とても複雑なコンピュータ制御で
バランスを微調整しています。
人智の及ばない細かな調整は
高度なコンピュータが担っており
その微調整がないと、すぐに墜落してしまうほどだそうです。
身体の中での免疫細胞の役割がまさにそれです。
一つ一つの細胞が小さなコンピュータのようなもので
その調整能力はあなどれません。
一方、抗がん剤は
飛行機を大きく上昇させたり下降させたり
大ざっぱな動きに相当します。
よって一歩間違うと、
大幅に道をそれる恐れがあります。
標準治療の場合、大量の抗がん剤を
例えばひと月に3日間だけ集中して
いっぺんに使うようなやり方が多いので
体力に余裕がある時はそれでも良いものの
荒っぽい事はやはり事実だと思います。
しっかりした航路をたどるためには
本来、抗がん剤も免疫力も
常に微調整を重ねる必要があります。
あきらめないがん治療専門
心斎橋スリーアロークリニック
田中陽一郎
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がんの集学的治療
2011/06/02(Thu)22:54
皆様こんにちは。
さて、がん細胞と闘うには
あの手この手を使わなければなりません。
それを、専門的には『集学的治療』 と言います。
抗がん剤を使い、ホルモン剤を処方し、ハイパーサーミアも使う。
手術も、カテーテル治療も有用なら行いましょう。
必要あらば放射線治療も加え、免疫治療を重ね、
時には高濃度ビタミンC点滴も行うのです。
それをするかしないかで非常に大きな差が生まれてきます。
全ての武器をうまくコーディネートすることが
進行癌治療を成功させる上で最も重要なポイントで、
これが 『集学的治療』 です。
例えば、ハイパーサーミアを600~800W程度の
マイルドにしかあてられないような、脂肪が厚い方で
しかもターゲットが肝臓の場合は、
はっきり言って、温熱のみで臨床的に差がでるような
医学的効果は出ないと思います。
あくまでも本当の医学的効果にこだわる当院としては
基本的にはこれを良しとはしておりません。
この場合はTAE治療か重粒子線治療後に、
GPC3ペプチドを使った樹状細胞ワクチンと
NK細胞点滴をする方が大きなメリットがあり
医学的エビデンスも高い。
こちらの方が明らかに良いのです。
それを前提としたうえで
経済的な問題や社会背景を共に考えて
次善の策や治療の選択を一緒に行い、
その人のベストを探していくわけです。
私はそれが本来の医療であり、筋だと思います。
あきらかに他に良い手段があるときに
アリバイ作りのようななんちゃって治療のみを行うことは
緩和ではありますが医療ではありません。
様々な理由でそれが無理ならば、その時点で
できる事をやりましょう。
必要な時に、医学的効果が期待できる必要な事を行い、
また勧めるのが私の仕事です。
当院の治療に関わらず、治験もふくめ
あらゆる医療の情報を集積しています。
がん治療を必要以上に楽観視したり、
逆にもう手はないとあきらめたりしてはなりません。
とは言え、当院は緩和的な仕事も担っております。
スタッフの力も合わせ、支えます。
心斎橋スリーアロークリニックは
このような 総合的な『集学的治療』 を目的に
設立されたクリニックなのです。
あきらめないがん治療専門
心斎橋スリーアロークリニック
田中陽一郎
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晴れ、時々曇り
2011/05/15(Sun)13:56
皆様こんにちは。
現在のところ、かなり満足できる割合で
副作用を最小限に抑え、
手強いがんをもコントロールできております。
病院で見放された、病状進行中の方でも
いくつも 『安定状態』 にまで持ち込めています。
しかしながら、それでもなかには
様々なトライを行うも、
制御できないようながんもあります。
そのような場合、正直言って
私の気持ちは実際のところ
七転八倒です。
何せ、標準治療でもう既に
打つ手がないわけですから
がんを制御できなくてももちろん
不思議ではないのですが、
実際このクリニックにおいては
そのような場面でも
あの手この手を打つ事によって
多々、副作用もあまり出さず
何とかがんを鎮静化してきました。
だからこそ、私はこのクリニックを続けていますし
であればこそ、きわめて手強いがんの場合は
内心、忸怩たる思いにもなります。
何か手はないのか!
世界レベルでUp to date の情報はないか?!
早くもっと良い薬を!!方法を!!
しかし制御が難しいがんに対しても
もし一筋の光が見えてさえいれば、
身体に負担をかけない範囲でではありますが
共に確かな希望を持って、トライをし続けて
いきたいと思います。
あきらめないがん治療専門
心斎橋スリーアロークリニック
田中陽一郎
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新たなる所信表明 ~頼りになるシステムの構築を目指して~
2011/05/14(Sat)11:58
皆様こんにちは。
心斎橋スリーアロークリニックも
開院3年目を迎えました。
関わった全ての皆様方に
厚く御礼申し上げます。
ここに、クリニックが進む方向について
新たに所信表明を行いたいと思います。
いざという時、
『遠くの血縁より近くの他人。』
そう思いませんか?
過去の日本社会では
今よりもその色が濃かったようです。
功罪両面がありましょう。
しかし若い頃は良くても、歳をとると
信頼できて頼れる 『人』 はやはり貴重です。
ところが、ただでさえ現代社会では
地域や会社などでそのような
『人』 という財産を作ることが
難しくなっている傾向にあります。
ゆえに、あまり個人の力に依らなくてもよい
『システム』 の構築が必要です。
心斎橋スリーアロークリニックは
近畿圏の、がん治療の分野において
あなたに成り代わり
地道に 『人』 を構築していきます。
困ったときに、ここに相談すれば
あらゆる面で何とかしてくれる
手配してくれる
そんなクリニックを目指して
たゆまなく歩んでいきたいと思います。
これを、より完成させていくには
皆様 『一人一人の』 応援が、
後押しが何よりも必要です。
一歩一歩、
充実させていかなくてはなりません。
将来のあなたやあなたの大切な家族を
守りきるシステムを構築するために
私達は全てを 賭して 『今』 頑張って参ります。
何卒、ぜひ、応援して下さいますよう
心よりお願い申し上げます。
あきらめないがん治療専門
心斎橋スリーアロークリニック
田中陽一郎
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心は病まず
2011/04/02(Sat)10:00
皆様こんにちは。
生きている以上、肉体が病む事はあるでしょう。
治療を受けて奏功し軽快する事があれば
なかなか思うようにいかない時もあると思います。
身体については、医学に任せるべきは任せるのが一法です。
問題は、心が身体に引きずられがちな事です。
また、治療とはいえ多量の抗がん剤は精神的にもダメージが出ます。
医療で本来、最も大切な事は心の健康です。
心斎橋スリーアロークリニックでは、
『身体は病んでも、心は病まず』 を優先第一に掲げ
一緒に頑張っていきます。
あきらめないがん治療専門
心斎橋スリーアロークリニック
田中陽一郎
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一年ひと昔のがん治療
2011/01/28(Fri)11:00
皆様こんにちは。
さて、『十年ひと昔』という言葉がありますね。
これは、10年を一区切りとして世の中を見てみると
知らず知らずのうちに大きく変化しているものだ、
という意味です。
しかし、急激に進歩しているがん治療においては
10年前の方法などあまりに昔話に過ぎると言えるでしょう。
ゲノム(遺伝子)の解析が進んだ事で
分子生物学のビッグ・バンが起こりました。
今や 『一年ひと昔』 の様相を呈しています。
免疫治療の進歩も特筆すべきものがあります。
よって、発展著しいがん治療においては
今までと同じ保守的な治療を行う事が
実は最もリスクが高いのです。
『標準治療』は『過去のノーマルな治療』を指し、
『現在のベストな治療』ではありません。
しかしその事は病院ではまず教えてもらえません。
がんは決して生易しい相手ではないわけですから
自分で納得できる治療を勇気を持って
選んでいく事が最も大切だと思います。
そうすれば、人間不思議と
気持ちも楽になるものなのです。
あきらめないがん治療専門
心斎橋スリーアロークリニック
田中陽一郎
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がんを治す食事は何が良い?
2010/05/10(Mon)10:00
皆様こんにちは。
巷にはがんに効くとされる食事療法の本が
わんさと出版されています。
共通点はだいたい以下のようなものです。
①野菜・キノコ・玄米中心。
②動物性蛋白・脂肪は取らない。
③低塩分。
④低カロリー。
ふ~む。。。
結論から申しますと、
これらはがんの『予防』にはとても良いでしょう。
三十路、四十路の方々が健康に気をつける方法としては
的を射ていると思います。
がん細胞は10年以上かけて目に見える大きさになります。
そのスピードがゆっくりになるとは思います。
しかし、今現在病院などでがん治療を行っている方々が
無理をしてこれを行うメリットはどの程度あるのか、と考えますと
デメリットの方が大きいと言わざるを得ません。
節制を中心とした食事療法を行うのなら、
若い時からの継続こそが真の効果をもたらします。
でも、それが『楽に』できる人はとっくに実践しているんです。
また、もちろん食事療法によって張合いが出て
元気が出ている人なら別の話です。
食は人生を豊かにし、恵みをもたらすものでもありますから
修行のような食事で一生涯満足できる人は少数なのです。
ある出版物を読んだ家族の勧めで、もしくは自発的に
がんに対して厳格な食事療法を試み
逆に体調を崩してしまう例の方が多いというのが
大多数の医師の『実感』ではないでしょうか。
実際の医療現場では、『がんによって食事ができない』、
『充分なカロリーをとれない』事で大変に苦労をします。
食事は生活の質や価値に直結していますから
おいしいものを食べる事は『気力』の面でも
闘病するのに極めて重要なことです。
しっかりした食事ができないために体重が減り、
せっかくの寿命が縮んでしまう事の方が多いのです。
がんになってこそ、食も人生も楽しまずしてどうしますか!
私はそう思います。
節制は、がんになっていない時にやりましょう。
がんそのものの影響や病院でのきつい抗がん剤治療の影響で
食が細ってしまう方々に、当クリニックではお薬を処方しています。
『ヒスロンH錠』及び『プロゲストン錠』という名前で知られています。
食欲低下に対しては保険適応がないお薬ですが、
ステロイドのように免疫力を落とすこともなく
ほんの少量で安全に、とっても良い効果を出します。
『保険適応がない』のは、単に製薬会社の都合です。
『保険診療では処方できない』というだけであり
『処方する事が間違い』な訳では全くありません。
『闘病』はできるだけ楽チンにする方が
実は結果も良い。
嫌なことはできるだけ短めに。
がんと仲良くやっていくには
これが自然の摂理とさえ思われます。
あきらめないがん治療専門
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田中陽一郎
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